増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
腫瘍マーカー
乳腺・婦人科系
CA 72-4
大内 憲明
1
1東北大学医学部第2外科
pp.486-487
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909910
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検査の目的・意義
CA 72-4は,乳癌肝転移巣の細胞膜を免疫原として作製した単クローン抗体B72.3と,結腸癌培養細胞LS 174 Tを免疫原として作製した単クローン抗体CC 49により認識される,TAG-72抗原を検出するRIA測定系である1).
TAG-72抗原は胃癌,結腸・直腸癌,卵巣癌,乳癌などの腺癌細胞の膜表面に広く発現する腫瘍関連抗原で,糖鎖エピトープであるシアリルTnが蛋白骨格とO-linkedに結合したムチン型糖蛋白である.分泌期の子宮内膜を除けば,正常上皮ではほとんど有意な発現を認めない.したがって,血清中のTAG-72抗原を検出するCA 72-4アッセイ系は,上皮性悪性疾患の病態の進展を示す腫瘍マーカーとしての意義をもつ2).
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