増刊号 図解 診療基本手技 第2集
病歴のとり方
処方箋の書き方
小林 祥泰
1
1島根医科大学・第3内科
pp.25-28
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909642
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処方箋は,医師が薬剤を処方する際に必ず記載しなくてはならないものである.処方箋は英語ではprescriptionという.ラテン語のpre(前に),scriptum(書く)からきたもので,written before(前もって記す)に由来する.独語ではRezeptがよく使われ,日本では古くからRezeptを略してRpが略語としてよく使われてきた.英米ではRx,Rなどと略す.
該当患者に対する投薬内容が調剤を担当する薬剤師に正確に伝わることが処方箋の必須条件であるが,それだけでなく,医療事故を防ぐため,記載内容については医師法により規定されているので,その内容だけは是非頭にいれておく必要がある.医師法施行規則第21条には「医師は,患者に与える処方箋に,患者氏名,年齢,薬品名,分量,用法,発行年月日,使用期間および病院もしくは診療所の名称,所在地,または医師の住所を記載し,記名捺印または署名しなければならない」とある.一般には上記の項目を毎回手書きするのは大変なので,病院の名称,住所などの印刷されている処方箋を使い,患者名などもインプリンターで印字することが多い.
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