今月の主題 ウイルス肝炎1990
日常診療での肝炎マネージメント
検診で見つかった肝機能異常者への対応
加藤 誠一
1
,
川崎 寛中
1
1鳥取大学医学部・第2内科
pp.1474-1475
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909557
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検診において発見される肝疾患としては通常,自覚症状を欠く比較的軽度の肝障害が多く,初回検診時診断ではアルコール性肝障害,慢性肝炎,脂肪肝,肝硬変の頻度が高い1).しかし,肝細胞癌や原発性胆汁性肝硬変などもみつかる可能性があり,検診は重要な意義を有している.参考までに筆者らが携わっている某企業の集検成績を表に示したが,アルコール性肝障害が圧倒的多数を占めている.
検診での肝機能異常者は,図に揚げたシステムで血液学的検査や腹部超音波検査などの2次スクリーニングを行って診断を進めるが,現実には実行されていないことが多く,今後より効果的な検診システムが望まれる.
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