特集 健診データで困ったら─こんな検査結果を持ってこられたら
【各論】
1.呼吸機能に異常が見つかったら
佐藤 匡
1
,
瀬山 邦明
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器内科
キーワード:
スパイロメトリー
,
拘束性換気障害
,
閉塞性換気障害
,
COPD
,
CPFE
Keyword:
スパイロメトリー
,
拘束性換気障害
,
閉塞性換気障害
,
COPD
,
CPFE
pp.729-732
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200305
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
健康診断の結果,「禁煙」を決意した65歳・男性
患者:65歳,男性.20歳から現在まで,1日約20本の喫煙を続けている.
既往歴:63歳時より高血圧症.
現病歴:半年ほど前から痰が絡むことが多くなり,階段を昇る時やゴルフの時などに軽度の息切れを自覚するようになっていた.会社の健康診断で呼吸機能異常を指摘され,近医を受診した.
呼吸機能検査の結果は,肺活量4.3l(対標準値107%),1秒量2.3l(対標準値71.5%),1秒率56.2%であった.胸部X線では肺野の過膨張所見など認めなかったが,胸部CTで上葉を中心に気腫性変化が確認された.慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)と診断され,バレニクリン(チャンピックスⓇ)による禁煙治療,および気管支拡張薬(吸入抗コリン薬)の吸入が開始された.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.