今月の主題 ウイルス肝炎1990
日常診療での肝炎マネージメント
慢性肝炎と鑑別が紛らわしい慢性肝疾患
山室 渡
1
1川崎中央病院・内科
pp.1462-1463
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909552
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慢性肝炎は6カ月以上持続する肝のグリソン鞘の炎症と定義されており,広義には表1に示す原因があげられる.日常の臨床において,肝機能異常を示し慢性に経過する症例について,安易に慢性肝炎という診断が下される傾向が見受けられるが,わが国で単に慢性肝炎といえば肝炎ウイルス性のものを意味する1).慢性肝炎と紛らわしい疾患には治療法が全く異なるものがあり,定石に従って診断を進め,似て非なるものを除外する必要がある.以下,慢性肝炎と類似する病像を呈する主な疾患の鑑別について述べる.
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