今月の主題 白血病—最新の知見と治療
疫学と病態
染色体異常
鎌田 七男
1
,
武地 美保
1
1広島大学原爆放射能医学研究所・血液学研究部門
pp.564-565
発行日 1990年4月10日
Published Date 1990/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909512
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白血病における染色体異常は白血病細胞形態とよく相関するため,確定診断の1つとなっている.また,特徴ある染色体異常は,白血病の成り立ちや病態追究の重要なマーカーになるとともに,治療効果の判定さらには予後の推定も可能となっている.白血病における染色体研究の最新の知見といえば,分子生物学的手法により,染色体異常の内容が分子レベルで明らかにされてきている点で,染色体転座に伴う遺伝子の相互転座の結果としてのhybrid遺伝子の証明がなされてきた.
本稿では,染色体にまつわる最近の知見について述べてみたい.
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