今月の主題 消化器診療のcontroversy
胆道系疾患
体外衝撃波胆石破砕療法は手術療法にとってかわれるか?
菅田 文夫
1
1昭和大学医学部附属藤が丘病院・消化器内科
pp.244-245
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909482
- 有料閲覧
- 文献概要
●本法の概要
結石に2,000気圧程度の高い圧力を,体外から衝撃波(ある媒質中をその媒質が有する固有の音速を超えて物体が移動したとき生ずる一種の縦波)により局所的に反復して加えることにより,結石内部に機械的ストレスを生じさせ,これを砂粒状小片に破砕しようとする方法である.機械の原理として,半楕円体の一つの焦点(F1)で発生させた衝撃波を,その楕円体のもう一つの焦点(F2)に集束させて圧力を高め,F2に置いた結石の破壊を行う.現在使用されている機器の主な衝撃波の発生方式として,
1)スパーク放電方式(水中高圧放電により衝撃波を発生させる.)
2)ピエゾ効果方式(圧電原理で発生させた衝撃波すなわちピエゾ効果を用いるもの)
3)電磁変換方式(電磁的な反発力により衝撃波を発生させる.)
などがあり,それぞれ一長一短を有する.最近,わが国ではこの他に微小起爆方式といって,微小火薬を水中で爆発させ,衝撃波を得る装置も開発されている.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.