今月の主題 内科医に必要な癌のマネジメント
癌患者にみられる合併症のマネジメント
脊髄圧迫症候群
樋口 逸郎
1
1鹿児島大学医学部第3内科
pp.490-492
発行日 1998年3月10日
Published Date 1998/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909274
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●脊椎や硬膜外転移腫瘍による脊髄圧迫は癌患者にしばしばみられる病態であり,圧迫症状が急速に進行する場合には神経学的緊急症である.
●早期診断,早期治療が不可欠であり,治療開始が遅れれば麻痺症状の回復は困難となる.
●MRIにより診断が可能であり,特に造影剤であるgadoliniumを使用することで大多数の腫瘍は明瞭に検出される.
●脊髄圧迫症状が急速に進行している場合には,副腎皮質ステロイド薬や放射線治療による除圧をはかる.さらに,全身状態や原疾患の状況に応じて椎弓切除などによる脊髄の減圧術を行う.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.