医道そぞろ歩き—医学史の視点から・34 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    プロカと大脳機能局在説
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                二宮 陸雄
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1二宮内科
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.404-405
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1998年2月10日
                  Published Date 1998/2/10
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909251
                
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- 文献概要
1861年の春,パリの人類学会でガルの言語機能前頭葉局在説が論議された.ガルはドイツ生まれのフランス解剖学者で,友情,誇り,野心,詩才など27の性質を頭蓋骨の上に投影する,いわゆる骨相学(Phrenologie)を提唱した人であるが,40年ほど前に出版した本の中で,言語(記憶)は精神機能の基本素材であり,前頭葉に局在していると述べていた.
このガルの考えは,シャリテ病院の内科教授が100症例以上の脳腫瘍患者でこれを支持したものの,高名な脳生理学者が脳の破壊や刺激実験でこれを否定して,一般には脳の機能は局在せず,脳は一つの全体臓器であると考える人が多かった.
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