増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用
循環器薬
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ニューロタン,ブロプレス,ディオバン)
中田 智明
1
,
島本 和明
1
1札幌医科大学医学部第2内科
pp.27-29
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908934
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適応
強力な昇圧性生理活性物質であるアンジオテンシン(AT)IIの1型受容体を特異的に拮抗阻害する高血圧治療薬である.本薬剤は高い忍容性,安全性が認められ,主な内外の高血圧ガイドライン―1997年米国合同委員会第6次報告,1999年世界保健機構/国際高血圧学会,2000年日本高血圧学会1~3),ほか―で第一選択の降圧薬ないしACE阻害薬に準じた位置付けである.ATII受容体拮抗薬はその降圧作用に加え,心・腎臓器保護作用が臨床レベルでも実証され始め4~6),心不全,蛋白尿,糖尿病の合併例やこれら病態でACE阻害薬不適応例では特に積極的な適応がある.ただし,わが国における保険適用は今のところ高血圧症のみである.
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