カラーグラフ 消化管内視鏡検査—知っておきたい基礎知識・19
大腸表面型腫瘍
松田 尚久
1
,
藤井 隆広
1
,
神津 隆弘
1
1国立がんセンター中央病院内視鏡部消化器科
pp.1235-1241
発行日 2002年7月10日
Published Date 2002/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908795
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大腸表面型腫瘍の報告は,1977年の狩谷ら1)の報告に始まり,1984年,武藤ら2)によってflatadenomaとして世の中に提唱された.その後,工藤ら3)により表面型大腸腫瘍性病変の多数例の集積結果が報告されるに至って,大腸表面型腫瘍が俄然注目を集めることとなった.従来,大腸癌の発育進展を考えるうえでその中心となっていたのは隆起型(いわゆるポリープ型)の病変であった.しかし数多くの報告により,表面型,特に表面陥凹型腫瘍における生物学的悪性度の高さから,関心は隆起型から表面型に移行していった.
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