今月の主題 わかりやすいゲノム・再生医療の基礎・現状・展望
再生医療の展望
膵島の再生医療
堀 洋
1
,
井上 一知
1
1京都大学再生医科学研究所器官形成応用分野
pp.500-505
発行日 2002年3月10日
Published Date 2002/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908629
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ポイント
増加の一途をたどる糖尿病患者に対して,合併症の進展阻止をもなしうる根本的な治療法の臨床応用が緊急的課題とされている.
膵島細胞と高分子膜を組み合わせたバイオ人工膵・カプセル化膵島細胞を用いた再生医療は,糖尿病治療に有効と考えられる.
血管新生誘導前処置後のバイオ人工膵・カプセル化膵島細胞皮下移植治療は,低侵襲かつ簡便で普遍的な膵島再生医療を提供しうる.
当初ブタ膵島細胞の応用で実現されるであろう膵島再生医療は,幹細胞や胚性幹(ES)細鉋から分化誘導したヒト由来膵島細胞を用いた再生医療に転換されることが予想できる.
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