今月の主題 循環器薬の使い方 2000
病態に応じた循環器薬の使い方
ACE阻害薬とAII拮抗薬
心筋梗塞における使い方
𠮷野 秀朗
1
1杏林大学医学部第2内科
pp.1267-1270
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907570
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近年,虚血性心疾患は,わが国の国民の死因の大きな部分を占めるようになってきた.最近の積極的な再灌流療法によって,初回急性心筋梗塞の急性期死亡率は10%前後にまで低下した.しかし,生活習慣の欧米化に伴う若年発症の増加は,その後の人生の長い期間にわたり生活の質(QOL)を障害し,罹患患者の社会活動を阻害する.虚血性心疾患の二次予防が重要であり,そのために種々の薬物がためされた.その中でアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は,心筋梗塞の代表的な二次予防薬の1つとして,現在臨床現場で広く用いられている.
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