今月の主題 血栓症と抗血栓薬
血栓症の臨床—診断と進歩
検査診断—血栓準備状態の診断
野村 昌作
1
1関西医科大学附属香里病院内科
pp.747-749
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907462
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●血中βトロンボグロブリン(β-TG)値は血小板活性化の指標の一つとして利用されている.
●β-TG,血小板第4因子(PF-4)ともに高値の場合は,in vitorでの血小板活性化による変化である可能性が高い.
●可溶型Pセレクチンの臨床的意義は,血栓症などの診断・治療効果判定の有用性などが挙げられるが,感染症や慢性の炎症性マーカーとしても注目されている.
●PAC-1もPセレクチンやCD 63と同様に,フローサイトメトリーを用いた活性化血小板の測定に利用されている.
●蛍光標識のアネキシンVとフローサイトメトリーを用いれば,容易に血小板のプロコアグラント活性を測定できる.
●マイクロパーティクル測定は種々の血栓性疾患の病態把握に有用であり,凝固系に関連した血小板活性化マーカーとして,また抗血小板薬のモニターとしても期待されている.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.