今月の主題 糖尿病の患者を受け持ったら
糖尿病の患者を受け持ったらどうアプローチするか
神経障害・自律神経障害を把握する
松岡 孝
1
,
姫井 孟
1
1岡山赤十字病院第1内科
pp.1895-1897
発行日 1998年11月10日
Published Date 1998/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907209
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ポイント
●糖尿病性神経障害は除外診断であり,鑑別診断として,変形性脊椎症,手根管症候群,アルコール性神経障害などが多くみられる.
●神経障害の早期発見にはきめ細かな問診が最重要であり,自律神経障害は特に無自覚,無症状に進行する.
●糖尿病性末梢神経障害の特徴は,多発性遠位性対称性の知覚障害が多くみられ,自律神経障害を合併すると多彩な臓器障害が出現する.
●治療は血糖コントロールが最優先である.ただしインスリン神経炎に注意する.漫然とした薬物療法は避ける.
●肥満や血清脂質の是正,血圧のコントロール,禁酒・禁煙の指導も重要である.
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