今月の主題 カルシウム・骨代謝異常症と骨粗鬆症
低カルシウム血症
低カルシウム血症の発症機序と鑑別診断
田中 弘之
1
1岡山大学医学部小児科
pp.1016-1019
発行日 1998年6月10日
Published Date 1998/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906841
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ポイント
●低カルシウム血症はイオン化カルシウムの低下であり,カルシウムの評価はイオン化カルシウムの評価によって行うべきである.
●低カルシウム血症の原因は副甲状腺ホルモンの作用異常とビタミンDの作用異常であるが,リンの変化によってもカルシウム値は変化する.
●低カルシウム血症の鑑別診断には,カルシウムのほかに血清リン値,PTH値の測定が必須である.
●偽性副甲状腺機能低下症はG蛋白の異常による.
●PTH分泌を制御する中心は,カルシウム受容体を介した血清カルシウムの変化である.
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