今月の主題 カルシウム・骨代謝異常症と骨粗鬆症
カルシウム・骨代謝異常症理解のための基礎知識
骨量の評価法
伊東 昌子
1
1長崎大学医学部放射線科
pp.989-991
発行日 1998年6月10日
Published Date 1998/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906833
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ポイント
●骨密度測定法には多くの種類がある.それぞれの特徴を理解し測定値を解釈することが重要である.
●腰椎DXAは簡便で精度が高く,骨粗鬆症に伴う骨折を起こしやすい部位をはじめ種々の部位の測定ができる.問題点は,投影スキャンであるので大動脈の石灰化や骨棘などを避けられないことである.
●QCTでは,海綿骨部を選択的に測定するため骨量の変化を鋭敏に検出し,また単位体積あたりの骨量を算出するため骨強度をよく反映する.ほかの測定法に比し被曝線量が高く,測定精度が低い.
●QUSでは被曝の心配はなく,骨質をも反映した骨のパラメータを提供すると考えられている.臨床における有用性についてはまだ十分解明されていない.
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