増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
抗SS-A/Ro抗体,抗SS-B/La抗体
宮脇 昌二
1
1倉敷成人病センターリウマチ膠原病センター
pp.588-589
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906484
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
いずれも抗核抗体の一つである.シェーグレン症候群(Sjögren's syndrome:SS)の患者血清より発見されたためSjögren's syndrome A(SS-A),Sjögren's syndrome B(SS-B)の名が付けられており,またRo,Laの名はこれらの抗体が最初に発見された患者のイニシャル名である.SS-A/Ro抗原は60kDaと52kDaの複合体蛋白で核内と細胞質に分布し,またSS-B/La抗原は48kDaの核内リン酸化蛋白である.抗SS-A/Ro抗体は単独で発現するが,抗SS-B/La抗体はほぼ常時抗SS-A/Ro抗体とともに出現する.両抗核抗体ともにSSに発現しやすいが,絶対的な特異性はなく,SSを伴わない全身性エリテマトーデス(SLE)などの他の膠原病にも幅広く出現する.
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