増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
血液検査
血球検査
血小板数
沼岡 英晴
1
,
厨 信一郎
1
1岩手医科大学血液内科
pp.126-129
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906273
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異常値の出るメカニズム
血小板は,骨髄中で骨髄巨核球からその細胞質の一部が分離する形で分離・形成される,直径1〜4μmの核をもたない血球である.骨髄での産生から,肝脾などの網内系臓器で処理されるまでの末梢での血小板の寿命は,正常では,8〜10日間であり,毎日1/8〜1/10が入れ替わっていることになる.また,末梢の血小板のうち約1/3が脾臓にプールされており,循環血液中の血小板と自由に入れ替わっている.
骨髄巨核球からの血小板産生調節は,巨核球刺激因子あるいは血小板増加刺激作用をもつサイトカインであるthrombopoietin,EPO,SCF,GM-CSF,M-CSF,IL-1,IL-3,IL-6,IL-7,IL-11などの直接あるいは,間接的な作用により行われていると考えられているが,その生体内メカニズムの詳細はいまだ完全には明らかにされてはいない.
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