今月の主題 抗菌薬の適切な使い方
各種の主要感染症と抗菌薬の使い方
腹膜炎(原発性,続発性,CAPD)
伊藤 崇
1
,
井出 広幸
1
,
上野 文昭
1
1大船中央病院消化器内科
pp.120-121
発行日 1999年1月10日
Published Date 1999/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905869
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●起因菌は,続発性腹膜炎の大部分は混合感染であり,下部消化管由来の場合にはグラム陰性菌や嫌気性菌が多い.
●SBPでは,続発性腹膜炎と異なりE.coliやKlebsiellaによる単独菌感染のことが多いが,グラム陽性菌であるStreptococcusが30%と少なくないことに注意する.
●続発性腹膜炎の治療としては,嫌気性菌を含む混合感染を想定し,アンピシリン,アミノグリコシド系抗菌薬(ゲンタマイシン,トブラマイシン)に加え,クリンダマイシンまたはメトロニダゾールの三者併用療法が一般的である.
●SBPでは,第3世代セフェム(セフォタキシムなど)の経静脈投与,CAPDの腹膜炎にはセファゾリンとアミノグリコシド系抗菌薬の併用投与が一般的である.
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