増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
アレルギー・リウマチ性疾患治療薬
抗リウマチ薬
アサルフィジンEN(ファルマシア—参天)
井上 哲文
1
1東京大学医学部物療内科
pp.443
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905708
- 有料閲覧
- 文献概要
臨床薬理
●作用機序:免疫担当細胞に対し,種々の作用を有する.活性化された単球や好中球は活性酸素を遊離するが,本剤はこれを除去する.また,好中球におけるロイコトリエンB4の産生や,血小板におけるトロンボキサンA2の産生を抑制する.そして,主要標的細胞はTリンパ球と考えられている.in vitroの系においては,各種のマイトジェンに対するTリンパ球の反応を抑制し,Tリンパ球依存性抗原による特異的抗体産生を抑制する.また,Tリンパ球のIL−2産生を抑制する.invivoでは,本剤の投与後12週の時点で活性化Tリンパ球の数は減少し,血清IgMやリウマトイド因子の値も低下する.さらに,病態モデルに関し,ラットのアジュバンド関節炎,ラットあるいはマウスのII型コラーゲン誘発関節炎,MRL/lマウスの自然発症関節炎に対する予防効果や抑制効果が確認されている.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.