増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
内分泌疾患治療薬
性ホルモン製剤(性腺機能低下症治療薬)
プレマリン(旭化成)
苛原 稔
1
,
青野 敏博
1
1徳島大学医学部産科婦人科
pp.377-378
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905657
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臨床薬理
●作用機序:本剤は妊馬尿から抽出した天然結合型エストロゲン製剤で,その主成分はエストロンサルフェート(estrone sulfate)とエクイリンサルフェート(equilin sulfate)である.内服により腸管から吸収されたエストロンが作用を発揮する.エストロゲン製剤の主な作用は,性器に対する作用として,①子宮筋の肥大およびオキシトシンに対する感受性を高める作用,②子宮内膜を増殖させる作用,③子宮頸管腺の分泌を促進する作用,④卵管の運動を促進する作用,⑤腟粘膜の角化を増加する作用,⑥乳腺を成長させる作用,⑦プロラクチンの分泌を促進する一方,乳汁の分泌を抑制する作用などがある.また性器以外の作用としては,③視床下部・下垂体にフィードバックしてGnRHおよびゴナドトロピンの分泌を減少させる作用,⑨Ca代謝を通して骨の増殖を促進する作用,⑩女性の二次性徴の発現を促す作用などがある.
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