増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
神経・筋疾患治療薬
脳圧降下薬
グリセオール(中外)
棚橋 紀夫
1
1慶應義塾大学医学部神経内科
pp.197
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905529
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臨床薬理
●作用機序:本剤は10%グリセリン,5%フルクトース加生理食塩液である.高浸透圧で,血液—脳関門を通りにくいため,静脈内に投与すると血液の浸透圧が上昇するに伴い,血液と脳組織浸透圧差が大きくなり,脳組織内の水が血中に移行することにより脳浮腫が軽減し,頭蓋内圧が下降する.また,グリセリンが代謝され,エネルギーとして利用されるとともに,脳内代謝過程に入り代謝改善を促すという間接作用を併せもつ.
●血中濃度モニタリング:臨床的には不要.
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