増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
循環器疾患治療薬
β遮断薬(降圧薬・狭心症治療薬・不整脈治療薬)
テノーミン(住友,ゼネカ)
横田 慶之
1
1神戸大学医学部保健学科
pp.48-49
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905414
- 有料閲覧
- 文献概要
テノーミン®(アテノロール)は内因性交感神経賦活作用と膜安定化作用のいずれも有さないβ1選択性β遮断薬であり,ロプレソール®(チバガイギー),セロケン®(藤沢)と同じくPrichad分類1)のII類,4群に属する.本剤は,ロプレソール®,セロケン®とは異なり極めて親水性の高いβ遮断薬であり,血中濃度半減期が長く,血液—脳関門の移行が少ない.このことは本剤投与にても,β2遮断作用と中枢神経抑制作用による副作用がともに少なく,しかも比較的低用量での1日1回投与が可能であることを意味している.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.