今月の主題 炎症性腸疾患治療のジャイアント・ステップス
病態に応じたIBDの治療
潰瘍性大腸炎の治療戦略
牧山 和也
1
,
岩本 美智子
1
,
野元 健行
1
1長崎大学医学部第2内科
pp.1546-1549
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905233
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ポイント
●潰瘍性大腸炎(以下,UC)の長期経過パターンを,コントロールの難易性から4つの型に分類できる.
●UCの大腸粘膜局所では,過剰なsystemic inflammatory immune responseが引き起こされている.
●UC治療のポイントは,初発時のステロイドを主体とした強力な初期治療である.さらに,中断のない緩解維持療法,手術が必要な患者のタイミングよい選択,QOLを保つための患者教育と患者管理を的確に行う.
●新しい薬物治療の戦略は,活性酸素産生と代謝機構,サイトカイン・ケモカインの産生機構,接着分子発現機構の抑制と制御がターゲットになっている.
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