今月の主題 血栓症とDIC
血栓傾向
慢性骨髄増殖性疾患における止血異常と血栓症
塘 賢二郎
1
,
高山 博史
2
,
大熊 稔
2
1京都警察病院内科
2京都大学医学部第1内科
pp.1290-1292
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905178
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ポイント
●MPD(骨髄増殖性疾患)では,血栓症と出血はよく認められる合併症であり,かつ予後に大きな影響を与えるので重要である.
●MPDにおける血栓症の起こるメカニズムについては,血小板数の増加だけでは説明できず,はっきりとしていない.また,種々の血小板機能異常が報告されているが,これも臨床症状との一定の関係は見いだされていない.
●現在では,血小板数と出血・血栓症の危険性との関係がはっきりしていないことと,骨髄抑制療法の長期安全性が確立していないことから,MPDにおいても血小板数をコントロールする必要があるかどうか,症例ごとに厳密にその適応を考慮する必要がある.
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