今月の主題 心不全を見直す
心不全の管理・治療
外科治療
西田 博
1
,
北村 昌也
1
,
遠藤 真弘
1
,
小柳 仁
1
1東京女子医科大学日本心臓血圧研究所循環器外科
pp.944-947
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●僧帽弁閉鎖不全や大動脈弁閉鎖不全では左室収縮末期容積係数(LVESVI)が100ml/m2に達する以前に手術を施行するべきである.
●左室拡張末期容積係数(LVEDVI)が150ml/m2,左室拡張末期径(LVDd)が6.8cmを越えるような症例では冠動脈バイパス術(CABG)後の心機能改善効果は乏しい.
●低左心機能の虚血性心疾患に対する待期的CABGの手術成績は良好で,左冠動脈主幹部病変や多枝病変では経皮的冠動脈形成術(PTCA)ではなくCABGを選択すべきである.
●拡張型心筋症に対する補助心臓の使用は心臓移植へのブリッジとしてのみではなく,離脱,回復をめざした治療法としての展開が注目されつつある.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.