今月の主題 心不全を見直す
心不全の原因とその対応
Introduction—心不全の原因
半田 俊之介
1
,
多田 博己
1
1東海大学医学部内科学第1
pp.883-885
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905091
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●心不全は心ポンプ機能障害による症候群である.心ポンプ機能を規定する因子として,心拍数,前負荷,後負荷および心収縮性がある.心不全の発症はこれらの中のいずれかの異常が契機となる.治療は主たる発症因子の異常の除去ないし管理を中心に考える.
●病態に相応するように心拍数,前負荷,後負荷の調節を行う.他の因子の異常の結果としての心収縮性の二次性低下は,これら負荷因子の管理・治療によりある程度まで回復することが多い.しかし,不可逆性の一次性低下の場合,例えば拡張型心筋症,広範な心筋梗塞症では回復が難しい.負荷の軽減を適切に行う.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.