今月の主題 糖尿病臨床の最先端
糖尿病発症の分子機構
膵B細胞破壊の分子機構
伊藤 直人
1
,
花房 俊昭
1
1大阪大学医学部第2内科
pp.230-232
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904938
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ポイント
●遺伝・環境要因を背景とした自己免疫機序により,膵B細胞が破壊されてインスリン依存型糖尿病(IDDM)が発症する.
●遺伝因子としてはHLA遺伝子の関与が最も重要である.
●環境因子として,ウイルスや牛乳中の蛋白と膵B細胞蛋白の構造上の類似性(分子相同性)が注目されている.
●膵島では細胞傷害性T細胞が膵B細胞を抗原特異的に認識して,Fas依存性機構,あるいはパーフォリン依存性機構により傷害すると考えられる.マクロファージやT細胞から分泌されるサイトカインも細胞傷害作用を有している.
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