今月の主題 抗生物質をどう使うか
抗生物質の投与に当たって
抗生物質の予防投与はどんなときに行うか
青木 眞
1
1国立国際医療センター国際医療協力局AIDS医療情報室
pp.22-24
発行日 1996年1月10日
Published Date 1996/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904886
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●本来,抗菌薬は既に存在する感染症の治療に用いるべきであり,例外を除き,予防的に用いられるべきではない.
●例外的な予防投与も,統計的に効果が証明されているものに限るべきであり,単なる感染症発生に対する恐れや抗菌薬の効果に対する盲目的な期待によって用いられるべきではない.
●予防投与が有効な臨床状況は何と何かを具体的に学ぶことが重要である.
●術後,何日間にもわたる抗菌薬の投与により術後感染症の発生頻度を低下させ得たというデータはほとんどなく,かえって耐性菌出現の温床となる.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.