今月の主題 外来診療でここまでできる
内分泌・代謝疾患
糖尿病の治療
石田 俊彦
1
1香川医科大学第1内科
pp.1795-1797
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904699
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ポイント
●血糖コントロールがHbA1c7%以下と良好であれば,糖尿病の血管合併症の発症あるいはその進展が阻止されることが明らかにされた.
●高血糖状態をいたずらに放置することの医師の責任は大きい.
●インスリン導入が必要となれば入院が前提であったが,SMBG(血糖自己測定)やペン型インスリン注射器の普及により,外来での導入が可能となった.ただし,患者,医師,看護婦,家族,職場などとのチームワークが確立されてから開始すべきである.
●外来導入に際しては,血糖コントロールを目標にしないで注射に慣れてもらうことをまず目標にする.できれば1日2回投与で開始し,経口血糖降下剤も併用して血糖を低下させないほどの少量より開始し,SMBGの結果をもとに2週間から3ヵ月の間隔で投与量を調節(1回の投与量は,速効製剤であれば0.05〜0.1単位/体重,混合製剤であれば0.1〜0.15単位/体重)する.
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