今月の主題 循環器薬の使い方 1997
その他の循環器疾患
閉塞性動脈硬化症に対する薬物治療の選択と使い方
西澤 茂樹
1
,
平井 寛則
2
1日産厚生会玉川病院内科
2東邦大学大橋病院第3内科
pp.1621-1623
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904657
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ポイント
●閉塞性動脈硬化症の治療方針は,重症度を基準としたFontaine分類に基づき決定する.
●Ⅰ度(しびれ感,冷感)は経口薬物療法であり,抗血小板薬と血管拡張薬を併用する.
●Ⅱ度(間欠性跛行)の軽症例は経口薬物療法を行い,血管拡張作用のある抗血小板薬や経口プロスタグランジン製剤や微小循環改善薬を併用する.日常生活が極度に制限される重症例は,血行再建術や外科療法を考慮する.
●Ⅲ度(安静時痛)とIV度(潰瘍,壊死)は血行再建術や外科療法を第一選択とする.外科療法が適応外の一部の症例でも薬物療法を行う.プロスタグランジン製剤の動注または静注を中心とし,抗凝固薬を併用する.
●糖尿病,高脂血症など動脈硬化を促進する要因を取り除くための予防と治療を行う.
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