今月の主題 循環器薬の使い方 1997
その他の循環器疾患
低血圧症に対する治療薬の選択と使い方
宇井 進
1
,
木村 満
1
1東京都済生会中央病院内科
pp.1617-1619
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904656
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ポイント
●低血圧症は本態性と本態性以外の低血圧症に分類され,治療を要するのは後者である.
●低血圧症に関しては「脳循環自動調節能」と「圧受容体反射」の概念が重要である.
●本態性低血圧症の治療として特別のものはない.
●血管迷走神経性低血圧症の治療としてβ遮断薬が有効である.
●起立性低血圧の第一治療は,誘因としての脱水や薬剤を取り除くことである.
●薬物療法としてはα1刺激薬やノルアドレナリン増強物質が有効である.
●食後低血圧では食事療法が重要である.
●心疾患に基づく低血圧では,基礎心疾患の病態把握とその治療が重要である.
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