カラーグラフ 感染症グローバリゼーション・2
目で見るマラリヌ対策(2)—マラリアの診断
金子 明
1
1東京女子医科大学国際環境・熱帯医学教室
pp.953-958
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904522
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ギムザ染色法によるマラリア診断
邦人症例の場合,マラリア浸淫地への渡航などマラリア感染の機会が過去にあったかを問診により確認することが,マラリア診断の第一歩である.感染の機会があり,前回あげた症状のうち1つでも患者が呈していれば,マラリアを強く疑うべきである.
その際,他の熱性疾患との鑑別には十分に考慮する必要があるが,臨床症状だけから完全な鑑別診断をするのは困難であり,マラリアの確定診断には血液からの原虫証明が必須である.原虫検査はギムザ染色法が基本であり,これは国内外でマラリアの臨床に携わる者はぜひ習得しておくべき手技の一つである.
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