今月の主題 日常臨床にみる水・電解質と酸塩基平衡
K代謝とその異常
腎性K調節系
林 松彦
1
1慶應義塾大学医学部内科
pp.877-880
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904503
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ポイント
●K+は糸球体で自由に濾過され,近位曲尿細管で再吸収,近位直尿細管からHenleの下行脚にかけて排泄,Henleの上行脚で再吸収,皮質集合管で排泄,内髄質集合管で再吸収をおのおの受け,尿中には濾過されたKの5〜10%が排泄される.K+の最終的な排泄調節に最も重要な尿細管部位は皮質集合管であり,その主細胞が中心となる.
●腎でのK代謝調節に最も重要な役割を果たすのは,アルドステロンと,日々のK+摂取量である.このほかに,酸・塩基平衡も重要な因子であるが,これらのいずれも集合管への作用を中心としている.
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