今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
呼吸器系感染症
嫌気性菌による肺炎の診断と治療
小林 英夫
1
1防衛医科大学校第3内科
pp.39-41
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904320
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ポイント
●嫌気性菌の呼吸器感染症は健康成人にみられることは少なく,高齢者,喉頭反射低下(脳血管障害など),糖尿病,大酒家などで発症しやすい.
●嫌気性菌の感染機序としては,誤嚥が重要である.この場合の誤嚥とは,吐物の大量誤嚥としてではなく,口腔内容の不顕性の気道内嚥下が関与する.
●病像としては,嚥下性肺炎,肺化膿症,膿胸を形成する.
●喀痰検査で嫌気性菌を検出することは困難である.
●喀痰,呼気に悪臭,腐敗臭を認めるときには,嫌気性菌感染の可能性が高い.
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