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「背部痛」に気をつけよう
和田 志津子
1
1目白第三病院内科
pp.113
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904006
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私は1994年12月から目白第三病院勤務になった.当院は救急病院で,一次から三次までの救急患者が搬送されてくるが,脳外科・腹部外科・整形外科は別にして,胸部外科の緊急手術はできない.人手・施設のcapacityを含め,迅速な判断を迫られる.時には冷やりとさせられたり,思わぬ展開に混乱させられる事態にも遭遇する.そんな中から3例を記す.
症例1:78歳,男性.「背部痛」を主訴に入院.血圧180/90mmHg.心電図で左室肥大.胸部X線で心肥大,大動脈弓部拡張.造影CTでD-IIIb型大動脈解離を確認.偽腔形成なく陳旧性のものと判断したが,降圧剤・鎮痛剤使用にも反応せず,三次医療施設のCCUに転送した.その後,患者は内科的服薬治療のみで血圧・痛みともにコントロールされ退院された.
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