カラーグラフ 写真でみる外科手術の実際・7
胸腔鏡下肺生検
野守 裕明
1
,
堀尾 裕俊
1
1東京都済生会中央病院外科
pp.1836-1837
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903854
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非小細胞肺癌の切除例の予後は,T1N0M0の症例では5生率約80%と良好であり,腫瘍径が20mm以下の場合では5生率はさらに約90%に向上する1,2).そのため,肺癌の治癒率を向上させるには腫瘍径の小さな時期の肺癌の発見が重要である.しかし,腫瘍径の小さな場合,気管支鏡や針生検などで確診をつけることはしばしば困難であり,以前は開胸生検に頼っていた.近年,胸腔鏡の手技の発達により,小さな肺腫瘤性病変を胸腔鏡という侵襲の少ない方法で生検することが可能となった.本稿では,その方法を述べるとともに具体的な症例を提示し,胸腔鏡下肺生検の有用性を述べる.
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