今月の主題 脂質代謝と動脈硬化
役に立つリポ蛋白代謝の基礎知識
最近の分子生物学的アプローチ
益崎 裕章
1
,
陣上 久人
1
,
中尾 一和
1
1京都大学医学部第2内科
pp.644-646
発行日 1995年4月10日
Published Date 1995/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903582
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ポイント
●近年の分子生物学的アプローチにより,リポ蛋白代謝異常の遺伝子レベルでの理解が深まり,リポ蛋白代謝に関わる新しい分子が続々と明らかになってきた.
●リポ蛋白代謝研究においても,トランスジェニックマウスやノックアウトマウス(遺伝子ターゲティング)の技術がさかんに導入され,個々の分子の役割や病態生理学的意義が個体の中で,病変の主体となる臓器において論じられるようになってきた.
●高脂血症の診断・治療にあたっては,単純にコレステロールや中性脂肪の数字だけをフォローするのではなく,リポ蛋白代謝異常の分子機構に目を向け,現状で利用できる最新の診断技術を積極的に取り入れるべきである.
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