今月の主題 小児疾患とキャリーオーバー診療
思春期の患者をどうみるか
神経性食欲不振症
中根 晃
1
1都立梅ヶ丘病院精神科
pp.280-282
発行日 1995年2月10日
Published Date 1995/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903502
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ポイント
●強度の痩せ,食欲不振,無月経を主徴とする心身症性の疾患で,青年期の女子に多発する.
●痩せを目的とする減食(ダイエット)に引き続いて発症することが大部分で,慢性に経過するが,衰弱のために死亡することもあり,強制栄養のような身体的な管理を必要とすることも少なくない.
●痩せへの希求が強く,自己誘発による嘔吐,下剤や灌腸の乱用,盗みや自傷行為などの行動異常を合併することも多く,心理療法的接近が不可欠である.
●8〜13歳の低年齢での経過は比較的良いが,高校生以上の年齢の治療は困難なことが多い.
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