今月の主題 狭心症—診断と治療の進歩
成因
冠血流と心筋虚血—特にsyndrome Xについて
濱口 保武
1
,
神原 啓文
1
1大阪赤十字病院心臓血管センター心臓内科
pp.2531-2533
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903408
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ポイント
●正常冠血管は冠灌流圧が変動しても,冠血流量をほぼ一定に保つ自己調節能がある.
●冠血管の自己調節には,血管内皮で生成されるプロスタサイクリン,エンドテリン,あるいは局所ホルモンであるEDRF(=NO)などが重要な役割を有する.
●Syndrome Xは,冠動脈造影上異常を認めないが,運動負荷により胸痛と虚血性ST低下を生じる病態と定義される.
●Syndrome Xは冠細小血管の機能障害が主たる原因と考えられているが,詳細は不明で,その予後は必ずしも良好とはいえない.
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