薬を正しく使うためのDrug Information—副作用について・11
タンナルビンによるショック
鈴木 修二
1
1静岡大学保健管理センター
pp.2476-2479
発行日 1994年11月10日
Published Date 1994/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903398
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タンナルビンは,タンニン酸とアルブミンの化合物として,明治40年(1907年)に日本薬局方に収載された.「口腔,胃では収斂作用は現れず,腸に至って初めて膵液により徐々に分解してタンニン酸を遊離し,腸管全体にわたって緩和な収斂作用を及ぼす薬物」として広く用いられている.現在はアルブミンの代わりに牛乳カゼインが用いられ,タンナルビン末として菱山や藤沢アストラから,タンニン酸アルブミン末として愛知厚生連,岩城,エビス,オリエンタル,協和医療開発-三晃,健栄,三恵薬品,シオエ-日本新薬,純正薬品,東海,東洋製化-小野薬品,中北薬品,日興,本草,丸石,ミクニ化学,山善,山田-茨城,吉田の各社から販売されている1).副作用の報告は稀であるが,最近,ショック例が複数の施設から報告されている.
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