今月の主題 神経疾患の画像診断
脊椎・脊髄疾患
血管病変
松本 俊一
1
,
水島 明
1
,
蓮尾 金博
1
1九州大学医学部放射線科学
pp.1726-1730
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902909
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ポイント
●脊髄・脊椎の血管病変の画像診断は,MRIと血管造影が主役である.
●MRIでは,脊髄腫大・萎縮,硬膜内異常血管,出血や虚血による髄内の異常信号の有無に注意する必要があり,造影剤の使用も必要である.
●血管造影は,血管病変の最終診断法として重要であり,塞栓術による病変の治療も可能である.
●最も多い脊髄血管病変は血管奇形で,中高年者に好発する硬膜動静脈瘻と若年者に好発する脊髄動静脈奇形に大別される.
●硬膜動静脈瘻では脊髄腫大と脊髄増強により,脊髄腫瘍様のMR所見をとることがあり,注意を要する.
●前脊髄動脈閉塞による脊髄梗塞は,上位胸髄や胸腰椎移行部に多い.
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