今月の主題 循環器薬の使い方 1994
急性心筋梗塞
カテコラミン,強心薬の使い方
樫田 光夫
1
1国立国際医療センター循環器科
pp.1424-1426
発行日 1994年7月10日
Published Date 1994/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902840
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●急性心筋梗塞例に使用する強心薬は,主にドブタミン,ドパミン,ノルエピネフリンの3種類のカテコラミンである.
●カテコラミンの使用目的には,昇圧,心拍出量増加,利尿があり,昇圧はノルアドレナリン,心拍出量増加はドブタミン,利尿はドパミンが有用である.
●カテコラミンの副作用には,不整脈の誘発,心拍数の増加,後負荷の増大などがあり,きめ細かい管理が必要である.
●カテコラミンは低濃度から開始し,良好な血行動態が得られるまで素早く増量し,減量は慎重にゆっくり行う.
●心原性ショック例など,カテコラミン治療の限界例では,早期にIABPなどの補助循環を使用しながら再灌流療法を試みるべきである.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.