今月の主題 臨床医のための栄養ガイダンス
病態別栄養管理と指導の実際
ネフローゼ症候群
出浦 照國
1
,
宇田 晋
1
1昭和大学藤が丘病院内科
pp.1218-1220
発行日 1994年6月10日
Published Date 1994/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902794
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ポイント
●ネフローゼ症候群に高蛋白食を負荷すると,アルブミン合成は亢進するが,アルブミン異化がこれを上回って亢進し,尿中アルブミン排泄量も増加して,かえって低蛋白血症を助長する.
●ネフローゼ症候群に高蛋白食を負荷すると,糸球体障害を助長して治療抵抗性の要因となる.
●以上から,ネフローゼ症候群には高蛋白食は適応とならない.むしろ蛋白摂取量をごく軽度抑制するほうが望ましい.
●ネフローゼ症候群が長期に遷延する場合は高脂血症にも食事の配慮が必要である.
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