特集 内科診療にガイドラインを生かす
腎・泌尿器疾患
ネフローゼ症候群
大塚 康洋
1
,
両角 國男
1
1名古屋第二赤十字病院腎臓病総合医療センター
pp.245-249
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107112
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内科診療に役立つ国内外のガイドライン
ネフローゼ症候群のガイドラインは,日本より「ネフローゼ症候群診療指針[完全版]」1)が発行されている.海外では,腎炎に対するガイドラインとして「KDIGO Clinical Practice Guideline for Glomerulonephritis」2)がある.KDIGOのガイドラインでは,推奨度は2段階(1~2),エビデンスレベルは4段階(A~D)としている.推奨度・エビデンスレベルの最も高い1Aは全体の2%,1Bは14%と多くなく,腎炎・ネフローゼ症候群の領域ではエビデンスに基づきガイドラインを作成することがいかに困難であるかを示している.このような状況下で,日本のガイドラインでは「成人のネフローゼ症候群に関する標準的な治療を行うことができるように記載」されている.これら2つのガイドラインの特徴を表1に示す.
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