今月の主題 臨床医のための血液疾患の理解
血小板と凝固系異常
特発性血小板減少性紫斑病
大橋 一輝
,
広沢 信作
pp.546-548
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902645
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ポイント
●特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura;ITP)は血小板減少とそれに起因する出血傾向を呈する疾患で,原因となる基礎疾患が不明なものをさす.
●ITPの診断は,基本的には除外診断であり,血小板減少をきたす他の疾患を除外することによってなされる.
●骨髄検査は必須であり,巨核球数の減少のないことを確認する.PAIgGはほとんどの例で高値となるが,他疾患でも上昇するため注意を要する.
●ITPにおいて頻度の高い自己抗原は血小板糖蛋白IIb/IIIa複合体である.
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