増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント
II ハイリスク妊婦の管理
特発性血小板減少性紫斑病
佐山 晴亮
1,2
,
永松 健
1,2
1東京大学医学部附属病院女性診療科・産科
2東京大学医学部附属病院女性外科
pp.339-342
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208401
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
POINT
◇ITPの診断は除外診断によるが,妊娠性血小板減少症も同様に除外診断で診断するため,妊娠中に血小板数が5万/μL未満になった症例では,ITP合併妊娠として管理する.
◇妊娠中に血小板が2万〜5万/μLで出血傾向がある症例や血小板が2万/μL未満の症例では,治療の適応となる.
◇妊娠36週前後の時点で血小板数が5万/μL未満の場合にはプレドニゾロン10 mg/dayを開始し,反応が不良であればIVIGの5日間投与を行ったうえで,血小板が増加するタイミングを見計らっての分娩誘発を行うことが,最も出血のリスクが低い分娩管理法と考えられる.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.