今月の主題 抗生物質の使い方 1993
抗生物質の選択と投与の基本
プロードスペクトラム抗生物質選択の臨床状況
蝶名林 直彦
1
,
田中 純太
1
,
青木 真
1
1聖路加国際病院内科
pp.1214-1217
発行日 1993年7月10日
Published Date 1993/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902163
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●昨今のMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の蔓延は,ブロードスペクトラム抗生物質の乱用と重大な関連があり,現在,その適応規準は厳格に見直されねばならない時期にきている.
●適応病態は,initial therapy(empiric therapy)として,①起炎菌不明の重症肺炎,②感染臓器に基礎疾患を有する場合,③免疫不全状態における感染,④敗血症および菌血症などの場合であり,second choiceとして,①他剤無効例,②複数菌感染症などが該当する.
●無菌手術や上部消化管術後の予防的化学療法や院外肺炎は本剤の適応外である.
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