今月の主題 臨床医のためのわかりやすい免疫学
癌と免疫
癌と免疫
茂木 良弘
1
,
新津 洋司郎
1
1札幌医科大学・第4内科
pp.2116-2121
発行日 1992年11月10日
Published Date 1992/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901881
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最近の分子生物学の急速な進歩により,腫瘍免疫に関しての遺伝子レベルでのアプローチが可能となり,診断法ならびに治療法も格段の進歩を遂げてきている.ことに腫瘍免疫学の最終目的である免疫療法は,広く担癌生体の抵抗力を高め,防御能を修飾して抗腫瘍効果を得ようとするBRM(biological response modifier)療法へと,その概念の変遷をみており,ごく最近ではそれを応用した遺伝子治療へのチャレンジもなされつつある.以下に癌の免疫応答の仕組みと免疫療法を中心に最近の知見を概説する.
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